集まる家
集まる家
古くは江戸時代に多く立てられたと言われる「合掌造り」をモデルに設計、施工。雪や八ヶ岳の森の落葉などが蓄積しない50度の屋根勾配が特徴の、日本独自の建築様式となっている。リビング、寝室、屋根下の小屋組みをあえて仕切らず、家族、友人が何組でも過ごせるように、開放的な空間に仕上げた。今なお人が住み続けている合掌造りの集落のように、これからも長期的に住み続け、いつでも人が集まる家になることを願っている。
-
施工年月2024年6月
-
所在地山梨県北杜市大泉町
-
延床面積79.47㎡
-
階数2階
-
構造木造合金メッキ鋼板葺き
部屋を区切らず、リビングと続いたワンフロアーとした。空気も、熱も、会話も遮らない顔の見える1階となった。珪藻土の壁、木製家具、建具等、こだわって色見を合わせることで、統一感ある空間に。
キッチン周りは、目的に合わせて、食器棚、収納スペースを確保。レンジフードの幕板を木で加工し、一体感を出している。家具はすべてオリジナルな大工お手製のもの。
一枚板の湾曲をそのまま活用し、柔らかく仕上がった天板。タイルの色も壁と家具とマッチしている。
軒に力強く見える構造材、屋内外と存在感ある三角ガラスは、切妻合掌造りとマッチしている。壁から露出している梁に照らされた太陽は、まるで玄関を照らしている照明器具のよう。
2階小屋組み。綺麗に仕上げた母屋、梁、野地板。梁に掘り込みを入れる配線を隠す工夫を施している。
板張りの床と、フラットに仕上げた畳部屋は、どちらも癒しの空間に。
土壁と、素朴屋お手製の建具。
廊下から見た森、開放感ある木製建具、壁から露出した梁、モダンな照明達。
この土地で育った木材をメインの太鼓梁として使用。薪ストーブに薪をくべながら、この梁を見上げ、想いにふける時間が、一日を豊かにしてくれる。