素足の家
素足の家
「自然環境と調和した家」
壮大で、かつシンプルなご相談をいただいたのは、さかのぼること2021年。お施主様の生き方を体現した環境再生型建築が、八ヶ岳の麓に完成した。
リジェネラティブ、土に還る暮らしをテーマに、土中改良から力を入れた。土中環境、微生物、耐久性を考慮し、独立基礎の下に焼き杭を埋め、でこぼこの天然石を添えた石場建ては手刻みの大工技術で実現。
八ヶ岳の松を使用した迫力ある太鼓張りや大きな木製建具も素朴屋オリジナル。世界遺産・清水寺のような懸造(かけづくり)、貫(ぬき)構造は、崖などの高低差が大きい土地に、長い柱や貫で床下を固定してその上に建物を建てる伝統的建築様式。また太陽光温水器、薪ボイラー、熱効率を上げる為に工夫した薪ストーブなど活用し、エネルギーを循環させる工夫が施されている。
沢山の想いをカタチにした素足の家は、住み続けることで人と大地の共存と再生を繰り返し、これからも家づくりが続いていく
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施工年月2024年12月
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所在地山梨県北杜市高根町
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延床面積150.71㎡
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階数2階
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構造木造
京都・清水の舞台を彷彿とさせる佇まい。高床により湿気を残さず、空気の通り道を作ることを意識
土壌環境に与える影響を少なくするために、基礎を石場建てに。大工の手刻み技術で天然石の形に合わせた柱を添える。石の下に、炭化した焼き杭を打ち込むことで、微生物の住み家と地盤補強のを図る。浸透桝として竹や炭、有機物を活用し、基礎に影響のない形で、水の道、土壌改良を行った。
開放感ある広々としたリビング。
大きな一枚建具からは、まるでツリーハウスの上にいるかのように、木々と目線を合わせた景色が広がっている。
木製建具も素朴屋オリジナル。シンプルなデザイン。
圧巻の広さのオープンデッキ。
木の表情をそのまま生かした空間に合うように、キッチンには無垢のクリ材を使用。使い勝手も見た目も美しいロールフロント(巻込扉)の収納部が特徴的。
肌触りや質感を大事に思う施主様の暮らしを
支えるキッチンも、木の質感にこだわり、経年により少しづつ味わい深く変わっていく。
支えるキッチンも、木の質感にこだわり、経年により少しづつ味わい深く変わっていく。
ライフスタイルに合うように配置した各種収納。オーダーメイドならではのこだわりが詰まった家具は、これから住まうご家族の暮らしを豊かに支え続けてくれることを願っている。
個室は畳を活用しシンプルな間取りに。
障子のサイズにも工夫をこらす匠の技。
フローリングと畳の融合したワンフロア。
大きな開口とは異なり、細長い小窓から差し込む光も心地よい。
明り取りの為だけではなく、空を見上げるきっかけを与えてくれる天窓も憧れる方も多いはず。